製材所の日常風景

5月も半ば、伊那もすっかり暖かくなりましたが、ここ数日は不安定な天気が続いています。梅雨ももう間近でしょうか。

 

さて、今回は製材所の日常風景をお届けしたいと思います。

 

 

 

製材所内を見渡すと、製材所のそばに住んでいるスタッフが飼っているニワトリやネコがひょっこりと現れることがあります。

 

安全な場所を選び、慣れた様子で過ごす姿は私たちにとって癒しの存在でもあります。

 

そして、暖かくなったいまならではの光景となっているのが、製材工場に巣作りにやってくるつばめたち。

厳しい冬を越え、春になると毎年やってきます。

 

 

 

つばめが製材工場を飛び交う姿はお馴染みの光景であり、工場内が静かになると巣作りに忙しないつばめたちの鳴き声がしきりに聞こえてくるのです。

 

 

雨を避け、天敵から守られた安全な場所として工場で巣を作っているつばめたち。

 

もちろんつばめからの落とし物もあるので(まれに人に直撃することも?)カバーは欠かせませんが、これからもつばめの居場所を守っていきたいです。

 

 

 

インスタグラムにて動画バージョンを公開しております。

よろしければこちらもご覧ください。

 

2020年(令和2年)の振り返り

 

2020年(令和2年)がもうすぐ終わろうとしています。

 

今年初めの時点では、コロナ禍による緊急事態宣言、外出自粛令の発令、学校の休校、オリンピックの延期など、誰も想像し得なかった激動の一年となりました。

 

経済活動の自粛に伴い、特にインバウンドを始めとする観光業界、それから飲食業界の皆様のご苦労は、想像を絶するものがあったと思います。

 

私たちの置かれた建築業界も、一時海外からの資材流通が滞り、工事がストップする事態に見舞われたこともありましたが、それでも全般を通じては、忙しく仕事をさせて頂き、コロナ禍の影響をまともに受けた他の業種に比べれば、恵まれた一年であったと、本当に感謝の気持ちを込めてこの一年を振り返ってみたいと思います。 ※長文です

 

 

 

先ずは【建築編】

 

春のGW前後から、例年にも増してウッドデッキ材の注文を沢山頂きました。施工まで含めた注文以上に、「材料だけ」の注文が多く、緊急事態宣言下で外出出来ずに、この際自宅のウッドデッキを張替えようか・・・といったケースが多かったと思われます。

 

 

突然飛び込みでやって来られたお客様。住宅は別の会社さんで施工したそうですが、デッキだけは自分たちで作りたいと、色々探して弊社に連絡を頂きました。

材料の木取りや施工方法など何パターンか一緒に考え、最終的に素敵なデッキが完成しました。

 

 

 

カラマツ材のウッドデッキ

 

 

材料だけ買われて、GWにご家族総出であっという間に張り替えたヒノキのウッドデッキ。

 

 

 

こちらは以前のウッドデッキが20年以上経って、ずいぶんとくたびれてきたので、新しく貼り替えです。娘さんの里帰り出産に間に合って良かった!

 

 

 

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薪棚(薪小屋)の工事も幾つも注文いただきました。

 

材料の手配と加工(プレカット)、基礎工事まではこちらで段取りし、塗装と組み立てはご自分でやって頂くことで、多少なりとも工事費を下げられます。

 

 

 

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住宅の「リフォーム工事」。

 

秋に施工させて頂いた、お風呂の改修工事。

 

 

 

脱衣場と浴室の段差を無くし、更に浴室暖房機を付けました。

今までの浴室とは比べ物にならないくらい、温かく快適になったと仰っていただきました。

 

 

 

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夏に工事をした、大規模なリフォーム工事。

 

コロナ過の影響で職を変え、都会から実家へ戻ってくる娘さんのために、主に水回り(浴室、台所、洗面所、トイレ)を中心に全面改修しました。

 

 

写真では分かり辛いですが「内窓樹脂サッシ」を取り付け、窓の断熱性能を上げています。

 

 

キッチンはタカラスタンダードの新製品

 

 

 

 

洗面カウンターは「ハンノキ」、陶器はTOTOの病院流しを使用。洗面用途以外にも、靴や汚れ物もじゃぶじゃぶ洗える農家さんならではの使い方です。

 

 

 

 

職人さんに色々教えてもらいながら、ストーブの炉台に自分たちで集めたモザイクタイルを貼ったりと、今流行りのDIY女子さん。一緒に仕事をするのがとても楽しかったです。

 

 

 

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ほんの一例を掲載させていただきましたが、それ以外にも、

 

◆ 屋根、外壁の塗り直し工事(多数)

◆ 古くなった建物の解体工事(多数)

◆ 瓦屋根の葺き直し工事

◆ お隣との境界に擁壁(ようへき)を作る工事

◆ ペチカ設置工事

◆ キッチン入れ替え工事

◆ etc

 

「新築工事」と併せて、本当にたくさんの仕事をさせて頂きました。

 

 

 

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次に、製材所のもう一つの大事な仕事【製材編】の振り返りです。

 

ここ製材所には、日々様々な丸太が持ち込まれます。賃挽き(ちんびき)と言ってお客さんが持ち込んだ丸太を指定のサイズに製材する仕事です。

 

高遠町で林業と木材屋さんを営まれているM木材さんからの賃挽き依頼。

いつも広葉樹を主に持ち込まれます。

 

 

上の写真は「ホウの木」です。

やや緑がかったキレイな色合いの木で、割と柔らかい木質のため、家具や彫刻、まな板などにも使われます。

 

 

伊那で個人で林業を営んでいるT島君の賃挽き依頼。

丸太の種類は「クヌギ」です。ナラとよく似たどんぐりの実がなる木ですが、ナラに比べると、一般的には価値(値段)が下がる木なのですが、挽いてみたら意外や意外、とてもキレイな杢目で素晴らしい板が取れました。

 

 

 

箕輪町で木製の自転車を製作されているY田さんからの賃挽き依頼。

薪にするつもりで取っておいたナラの木ですが、あまりにも立派で勿体ないということで製材することに。こちらも素晴らしい板が取れました。

 

 

上記の方々は、たまたま写真があったため紹介しましたが、それ以外にも、日々本当に沢山の皆さんが丸太を持ち込んで下さりました。

 

 

伊那の赤松丸太をもっと気軽に有効利用出来ないかということで、ホームセンターに置いてある「ツーバイ材」と同じサイズで製材・乾燥・加工して、ご自身で販路を開拓されているK平さん、

 

自分で林業もしながら、山で出たクリの丸太を製材して、フローリング材としてご自身で販売されているK井君

https://natanoko.exblog.jp/

 

 

その他、個人、会社に関わらず、沢山の方がこの製材所を訪れてくださいました。本当にありがとうございます。

 

 

 

地域材を上手に使って、人と山とを繋げる仕事をしている(株)やまとわさん

https://ssl.yamatowa.co.jp/からも、いつも賃挽きや、製品の注文依頼を頂いています。

上の写真は、(株)やまとわさんが、伊那の赤松材を使った家具ブランド「パイオニアプランツ」の宣伝で、今年の2月に東京で開催されたクリエイティブの祭典「rooms40」に出店した際の写真。

 

黒く見える床材が、弊社のクリのフローリング材。特殊な塗料を塗り、敢えて表面を削らずに「ラフ材」のまま実加工だけ施した製品で、最初は難しい注文だなと思ったのですが、出来上がった物を見て納得!

 

多少の虫食いや、節穴なんか全く気にならない、むしろそれらが豊かな表情を醸し出していて、新たな製品の可能性を気づかせて頂いた注文でした。

 

 

 

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今年は例年にも増して、林業会社さんから直接丸太を仕入れる機会が多くなりました。

 

コロナ禍の影響で、丸太市場でも例年に比べて取り扱う出荷量が少なく、寂しい市売りが続きましたが、伊那林業さん、上伊那森林組合さん、島崎山林塾さんなど、直接山側と繋がることで。安定的に丸太を仕入れることが出来ました。

 

 

 

 

 

 

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最後に、伊那谷を舞台に活動を始めた「伊那谷フォレストカレッジ」の活動に混ぜて頂いたことも大変有難いことでした。

https://forestcollege.net/

 

今、様々な分野から製材所が注目されるようになってきましたが、それは製材所が、川上(丸太生産者)と川下(木材消費者)を繋ぐ重要な立ち位置に居るからです。でも、逆に言えば、我々製材所だけでは何の仕事もできないのです。山を守り丸太を生産してくれる林業家たちがいて、初めて成り立つ仕事です。

 

伊那谷の豊富な森林資源を、建築や木工といった分野だけでなく、教育、観光、飲食、様々な業種の皆さんと一緒になって森の価値を高めていく活動を、我々製材所がどのようにお手伝い出来るか、来年以降の大きな課題として考えていきたいと思っています。

 

 

今年一年、本当に沢山の皆様に支えられ、仕事が出来ましたこと、改めて感謝申し上げます。

また、今現在工事中、又は計画中のお施主様、来年以降も引き続きどうぞよろしくお願いします。

 

 

拙いブログではありますが、今年もお読みいただき有難うございました。

来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

株式会社有賀製材所 代表取締役 有賀真人

 

 

 

 

鱗  秦基博/Bank Band

https://www.youtube.com/watch?v=V3IBokFh29Q

 

 

 

 

フジ棚(ノギ 丸山健太郎さん制作)

 

最近お付き合いするようになった若い庭屋さんにお願いして

会社の敷地内にフジ棚を新しく作ってもらいました。

 

 

 

長い間手入れをせずに、伸び放題だったフジの蔦を

この夏に思い切ってバッサリと剪定してもらったのですが、

葉が落ちてすっきりしたこの時期にフジ棚を作ってもらいました。

 

作ってくれたのは「ノギ 丸山健太郎」さん。

東京で庭仕事の修行をされて、

最近故郷の伊那谷に戻ってこられた若い庭屋さんです。

ちなみに「ノギ」というのは屋号だそうです。

 

庭屋さんなのですが、小屋やフジ棚など、

ちょっとした木造の構築物を、

細目の部材を使って美しく組み上げてくれます。

大きな部材を使わないということは、

材料費が低く抑えられるということでもあります。

 

 

 

75mm角の柱を4本

土の中にコンクリを流し込んで埋め込んであるのですが、

土と接する柱の周りも、腐りにくいように

モルタルで根巻きしてあります。

 

 

一般的にはコンクリート製の基礎石を使ったり、

腐らないアルミ製の支柱を埋め込むことが多い中、

あくまでも木造に拘り、かつ長持ちする工夫を凝らしながら、

すっきりと洗練されたデザインで仕上げてくれるあたり、

さすが東京で修行してきただけあります。

 

最近は事務所周りの植栽の剪定などもお願いしているのですが、

若いセンスで自然に仕上げてくれるので、とても助かっています。

 

住宅を建てる仕事をしていても、

庭造りの方はおろそかになってしまいがちで、

ついついお客さん任せにしてしまうことが多いのですが、

もし庭のことでお困りのことなどあれば、

是非一度相談してみてはいかがでしょうか。

 

不思議なもので、庭木一本植えるだけでも、

家の見栄えが全く違って見えてきます。

 

 

ノギ・丸山健太郎さん(写真左)

連絡先 080-4681-5678 伊那市美篶

庭に関するお問い合わせ、是非お気軽にどうぞ。

 

 

因みに、右に写っているのは、

最近新しく有賀製材所に入ってくれた塩原さん。

お父さんが大工さんということもあり、

小さい頃から木に囲まれた生活だったそうですが、

自身は木とは関係ない仕事を長いこと勤めていました。

40代になったのを機に、木の仕事がしたくなったということで、

縁あって製材所の仕事を一緒にしてくれることになりました。

 

誰とでも気さくに打ち解けられる性格で、製材所の雰囲気が

今まで以上に更に明るく元気になりそうです。

製材工場や現場などでお行き会いすることがあると思いますが、

今後共どうぞ宜しくお願いします。

 

有賀製材所 有賀真人

 

 

 

 

 

 

 

 

清明

『清明』(せいめい)
すべてのものが清らかで生き生きとするころのこと。
若葉が萌え、花が咲き、鳥が歌い舞う、生命が輝く季節。
(「日本の七十二候を楽しむ」より)

 

高遠町の藤沢地区というところで家を新築するに当たり
先ずは古い家の解体工事から始まり、ここ数日毎日のように
高遠城址公園のすぐ近くを通って現場に通っています。

先日桜の開花宣言が出され、
今年もいよいよ桜の季節がやってきました。
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昨日までの数日間、初夏のような暖かさが続き
今年は例年になく早い開花となりましたが
一転して今日は朝から雨降りとなり
咲き急ぐ桜をなだめるかのような寒い一日でした。

 

 

 

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うっすらと桜色に色づき始めた高遠城址公園は
これからの一時、それは賑やかな季節を迎えますが
同時に、町内は県内外からの観光客で溢れ
週末ともなれば交通渋滞が激しくなることが予想されます。
解体工事の業者さんも週末は仕事にならないかもしれませんね。

 

 

先日、長男の中学校の入学式に出席してきました。

つい先月小学校を卒業したばかりのまだまだ幼い子どもたち
と思っていましたが、制服に身を包んだ我が子の凛々しい姿に
親として感動を覚えました。

 

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新たな場所で新たな出会いを経験し、新たな挑戦をする中で
どうか生き生きと輝いて中学校生活を送って欲しいと心から願います。

 

 

 

 

啓蟄

 

3月も半ばを過ぎいよいよ春本番を迎えつつあります。
今日は天気こそ良くありませんでしたが日中の気温は15度近くまで上がり、朝焚いたペチカの熱が昼間は邪魔なくらい春めいてきました。

啓蟄の名の通り、雪と氷の溶けた地面から冬眠明けの虫たちが地表に出てきて活動し始める季節です。犬の散歩をしていると最近やたらと鼻先を土の中に突っ込んで何やら探し回っていますが、もしかしたら生き物たちの気配を感じているのかもしれません。

そういえば最近になって、自宅裏の林からアカゲラ(キツツキの一種)が盛んに木の幹をつつく音がしてきます。ドラミングと言われ、知らない人が聞いたら「いったい何の音だろう?」と不思議に思うような面白い音ですが、この音を聞くと毎年春を実感します。(聞いてみたい人はYouTubeで「アカゲラ ドラミング」で検索を!)

 

 

 

DSC07140 さて先日、以前新築させて頂いたお宅の外壁の塗替えの件で中川村まで行ってきました。

 

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伊那市よりも南に位置する中川村は、一足早く春の陽気に包まれていました。庭先の老梅の花が見事に満開で、辺り一面甘酸っぱい梅の香りが漂っていました。

僕が盛んに梅の香りをかいでいたら、お家の方が庭先にある未だ蕾のままの紅梅の枝とサンシュユの枝を一枝ずつ切って手渡してくれました。

 

 

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頂いた枝があまりにも大ぶりで生ける場所が見当たらなかったので、リビングの吹き抜けに水を張ったバケツをロープで吊し、その中に頂いた紅梅とサンシュユの枝を突っ込んでおいたら、ペチカの暖かさも手伝ってあっという間に満開になりました。

家中ほのかな紅梅の甘い香りが漂い、数日間贅沢な春のひとときを楽しませて頂きました。

 

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実はサンシュユという花を僕は知らなかったのですが、その後色々なところで見かけるようになりました。きっと今までも見ていたんだと思いますが、意識して見ていなかったので気が付かなかったんでしょうね。

春先の黄色い花と言えば「マンサク」を思い出しますが、自宅の裏にあるマンサクはまだ花を付けていません。マンサクは「先ず咲く」が訛って「マンサク」になったという話しを東北地方で高校時代を過ごした時に地元の方から聞いた覚えがありますが、このサンシュユはマンサクよりも更に早く咲くのでしょうかね。

これで春の花を一つ覚えることが出来ました。鮮やかな黄色でとてもきれいな花です。