フジ棚(ノギ 丸山健太郎さん制作)

 

最近お付き合いするようになった若い庭屋さんにお願いして

会社の敷地内にフジ棚を新しく作ってもらいました。

 

 

 

長い間手入れをせずに、伸び放題だったフジの蔦を

この夏に思い切ってバッサリと剪定してもらったのですが、

葉が落ちてすっきりしたこの時期にフジ棚を作ってもらいました。

 

作ってくれたのは「ノギ 丸山健太郎」さん。

東京で庭仕事の修行をされて、

最近故郷の伊那谷に戻ってこられた若い庭屋さんです。

ちなみに「ノギ」というのは屋号だそうです。

 

庭屋さんなのですが、小屋やフジ棚など、

ちょっとした木造の構築物を、

細目の部材を使って美しく組み上げてくれます。

大きな部材を使わないということは、

材料費が低く抑えられるということでもあります。

 

 

 

75mm角の柱を4本

土の中にコンクリを流し込んで埋め込んであるのですが、

土と接する柱の周りも、腐りにくいように

モルタルで根巻きしてあります。

 

 

一般的にはコンクリート製の基礎石を使ったり、

腐らないアルミ製の支柱を埋め込むことが多い中、

あくまでも木造に拘り、かつ長持ちする工夫を凝らしながら、

すっきりと洗練されたデザインで仕上げてくれるあたり、

さすが東京で修行してきただけあります。

 

最近は事務所周りの植栽の剪定などもお願いしているのですが、

若いセンスで自然に仕上げてくれるので、とても助かっています。

 

住宅を建てる仕事をしていても、

庭造りの方はおろそかになってしまいがちで、

ついついお客さん任せにしてしまうことが多いのですが、

もし庭のことでお困りのことなどあれば、

是非一度相談してみてはいかがでしょうか。

 

不思議なもので、庭木一本植えるだけでも、

家の見栄えが全く違って見えてきます。

 

 

ノギ・丸山健太郎さん(写真左)

連絡先 080-4681-5678 伊那市美篶

庭に関するお問い合わせ、是非お気軽にどうぞ。

 

 

因みに、右に写っているのは、

最近新しく有賀製材所に入ってくれた塩原さん。

お父さんが大工さんということもあり、

小さい頃から木に囲まれた生活だったそうですが、

自身は木とは関係ない仕事を長いこと勤めていました。

40代になったのを機に、木の仕事がしたくなったということで、

縁あって製材所の仕事を一緒にしてくれることになりました。

 

誰とでも気さくに打ち解けられる性格で、製材所の雰囲気が

今まで以上に更に明るく元気になりそうです。

製材工場や現場などでお行き会いすることがあると思いますが、

今後共どうぞ宜しくお願いします。

 

有賀製材所 有賀真人

 

 

 

 

 

 

 

 

見学会お礼 (ジャンパーの忘れ物)

 

 

 

 

 

先週末の2日間、伊那市にて無事完成見学会を開催することが出来ました。

先ずは見学会開催に当たって多岐にわたってご協力を頂いたお施主様に、

心より感謝申し上げます。

 

そして、暮れも近づき何かとお忙しい中、見学会にお越し頂いた皆さま、

本当にありがとうございました。

 

 

 

初めて弊社の見学会に来て頂いた方も、久しぶりにお会いできた方も、

予想以上に多くの方々にお越し頂きまして、製材所で建てる木の家を

ご覧になって頂き、薪ストーブの温かさを体感して頂き、

そして何より皆さまとお話しが出来たこと、本当に嬉しく思います。

 

 

 

中には慌ただしい中、しっかりとご案内出来ずに失礼してしまったお客さまも

お有りだったかと思います。この場を借りてお詫びいたします。

 

 

 

 

昨年9月の分社以来、有賀製材所としましては初めての見学会でしたが、

久しぶりにお会いした方々から、有賀製材さんが家づくりを続けていて

安心した、、、という有り難いお言葉も頂きました。

本当にありがとうございます。

 

 

 

家を一軒建てるということは、お客さまも私たちも大変大きな力を

必要とします。時間を掛けて打合せを重ね、沢山の業者さん、職人さんの

協力を経てようやく形になっていく中で、時には夢を諦めることもあります。

 

 

 

それでもお客さまが、基本「楽しみながら」家づくりを進められるように、

丸太の伐採、運搬、製材、設計、大工さんを初めとする沢山の業者さん

職人さん・・・家づくりに携わる多くの人たちとその仕事を、ことある毎に

お客さまに紹介しお伝えし、住まい手と作り手の「顔が見える家づくり」を

これからも提案出来れば良いなと思います。

 

 

 

職人さんたちだって、自分たちのやっている仕事をお客さんに興味を持って

見てもらえた方が嬉しいに決まっていると、僕は思っています。

 

 

 

今回の見学会でも、いくつもの新たな出会いがあり本当に感謝です。

これからも、人と人との繋がりを大切にしながら、

皆さまに多くの出会いと感動をお届け出来る製材所であるよう、

大工・職人・スタッフ一同力を合わせます。

 

 

快く会場を提供してくださったお施主さま、

暮れのお忙しい中、お時間を取って見学に来て頂いた沢山のお客さま

本当にありがとうございました。

有賀製材所 有賀真人

 

 

 

 

【ジャンパーの忘れ物】

 

見学会場にジャンパーの忘れ物がありました。

お心当たりの方は有賀製材所までご連絡ください。

 

 

 

 

 

完成見学会のお知らせ

 

 

 

お客さまのご理解とご協力を頂き、

来る12月1日・2日(土・日)の2日間、

伊那市東春近にて完成見学会を行います。

 

今年の6月に工事を着工し、暑い盛りの建前・造作を経て約半年、

更には設計のご依頼を頂いてからはちょうど1年、

お客さまの家づくりに対するご希望を一つ一つじっくり聞きながら、

時には一緒に悩みながら、ようやくそれぞれの思いが形になりました。

 

お客さまの思い、私の思いを実際の形にしてくださった大工さん始め、

この工事に携わってくださった全ての業者さん、職人さん、

そして製材所のスタッフのみんな、本当にありがとうございました。

業者さん、職人さん、スタッフ同士の連携、強いネットワークのお陰で、

本当に良い家に仕上がりました。

 

 

この住宅のコンセプトは「家族」と「和」です。

平屋建てでありながら、天窓のある明るく開放的なリビングを中心に、

何処にいてもお子さんたちの気配が感じられる間取り、

随所に設けられた家族それぞれの収納スペースも見物です。

 

また、各所に障子を設け、室内にやわらかな光を取り込む工夫や、

昔ながらの玉砂利の土間、玄関ポーチの格子や腰板など、

随所に「和」の要素を取り入れました。

 

ちなみに今回はペチカではなく薪ストーブのお家です。

また、CASBEE評価にて「Sランク」を取得し、

季節により太陽熱、自然採風を上手に取り込んだ、

環境配慮型のパッシブ住宅でもあります。

 

暮れの何かとお忙しい時期かと思いますが、

製材所が建てる本物の木の家を、是非ご覧ください。

多くの皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

 

見学会のことで不明な点、聞きたい点などありましたら、

お気軽にお電話ください。

有賀製材所 有賀真人

 

 

 

 

 

ブログ再開です

長らくほったらかしにしていた有賀製材所のホームページとブログですが、久方ぶりに更新いたしました。

 

ご存じの方もおられると思いますが、昨年9月に有賀製材所が二つの会社に分社いたしました。

私の父「有賀進」が代表となり、私以外の2名の設計士、その他数名の従業員と共に、有賀製材所の第2工場だった場所に、木造住宅専門の工務店 「(株)こだま建築舎」 を立ち上げました。先ずは有賀製材所とこだま建築舎共々今後ともどうぞ宜しくお願いします。

ただ、有賀製材所の顧客の皆さまにとっては、大変分かり辛い分社で、「住宅のメンテナンスや、困ったことがあったときの相談など、どこに相談したらいいのか分からない」といったお声を幾人ものお客さまから頂きました。おそらく同じようなご不安をお持ちのお客さまも大勢おられるのでは、と思います。

有賀製材所としましては、住宅・ペチカのメンテナンスや、住まいに関する相談事など、どんなことでも今まで通り何ら変わらず対応いたしますので、何かありましたらいつでもお気軽にお声かけください。

本来であれば、一軒一軒お伺いしてご説明しなければならないところですが、大変遅くなってしまいましたが、この場を使ってご報告させて頂きます。

 

さて、私たち有賀製材所はこの伊那の地で90年以上に渡り製材所と工務店を営んでまいりました。

製材所では、長野県産の多種多様な丸太を製材して、住宅に使う様々な材料を生産していますが、今その製材所が大変貴重な存在になってきたことを、ここ数年で特に感じるようになってきました。以前は地域の中に当たり前に存在していた、うちのような小規模な製材所がどんどん姿を消しているのです。最近では伊那地域以外の遠方からの製材依頼や製材品の注文が増えてきました。

 

 

 

今までの有賀製材所は自社で請けた住宅用(自家用)としての製材や製品加工がメインでありましたが、品質の更なる向上や営業努力を行い、長野県産材、更には伊那産材といった地域材・地元材の魅力と価値をもっと多くの工務店、設計事務所、木材業者にも知って頂き、更には使って頂くことも、これからの有賀製材所に課せられた大きな使命ではないかと思うようになりました。

製材所の仕事は、簡単に言うと「丸太を製材して製品にする」ことです。それは、林業家、素材生産者、治山業者、木材市場といった「川上」と呼ばれる人たちと、設計事務所、工務店、木材業者、大工さんやお客様といった「川下」と呼ばれる人たちとを「繋ぐ」とても大事な仕事です。これだけ森林資源に恵まれた伊那谷であっても、「川上」と「川下」が交わる接点が本当に少ない中で、有賀製材所が自社のことだけを考えて仕事をしていたのでは、あまりにも勿体ない話ですよね。人と人との繋がりを大切にしながら、地域の中の他の工務店、設計事務所、木材業者さんもライバルではなくパートナーとしてお付き合いしていけたら嬉しいです。

 

お陰様でこの製材所には毎日本当に色んな方たちが訪れてくれるようになりました。最近では製材所の仕事を見たいと、定期的に製材工場の見学に来ていただける方たちも増えてきました。でもそれは、私たちの意識が変わってきたからではないかと思います。私たち自身がこの製材所の仕事に誇りを持ち、多くの出会いに感謝して仕事に向き合うことで、自ずと様々な人が集まってくる製材所になってきたと感じます。

「あそこに行けば何か面白いことがある」

「色んな新しい出会いがある」

「もう一回行ってみたい」

有賀製材所を訪れてくれた方々がそんな風に感じていただけるような会社をスタッフ一同目指します。

そして有賀製材所のもう一つの大事な「家を建てる仕事」も、様々な人と人との繋がりを元に、製材所ならではの地元の木材を使って、丁寧に、じっくりと、時間をかけて手掛けていきたいと思います。

 

 

ホームページやブログはあくまでもほんの一例であって、全てではありません。有賀製材所がどんなところか気になった方は是非直接足を運んでみてください。製材機の回る迫力ある音と木の香り、地域材と自然素材を使って建てたショールームを兼ねた事務所、そしてペチカ等々。実際に五感を使って有賀製材所を見て頂けたら幸いです。皆様のお越しを心よりお待ちしております。

 

(株)有賀製材所 代表取締役 有賀真人 (昭和46年生まれ 一級建築士)

丸太の買い付け

 

 

有賀製材所で扱っている木材の元になる丸太(原木)は、主に県内各地の市場から買い付けています。

県内外より買い付け人が集まり自分の欲しい木にそれぞれ値段を付けていき、最終的に一番高く値を付けた人が競り落とす仕組みです。
同じ木でも季節によって価格が変動したり、転売目的で大量に買い取る業者もいる中で自分の欲しい木を競り落とすのは、まさに長年の経験と勘がモノを言う世界です。

 

 
DSC07796松本市にある「中信木材センター」
ヒノキ、スギ、カラマツ、アカマツ、ナラ、クリ、……
様々な種類の丸太が広大な敷地に所狭しと並びます。

 

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写真の丸太は「モミ」の木です。
小さい若木はクリスマスツリーに使ったりしますが、大木になると諏訪のお祭り「御柱祭り」にも使われる木です。
このモミの木は粘りがあり釘を打っても割れにくいため、よく下地材として使います。
下地材というのは名前の通り表からは見えずに隠れてしまう材なのですが、仕上げ材を支える重要な部材になります。

 

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この丸太は「アカマツ」です。県内のどこにでも生えている木で、よく手入れをされたアカマツ林では松茸が採れることでも有名です。
幹の表面が赤色をしているのでアカマツと呼ばれますが、内部は白っぽい色をしています。有賀製材所ではこのアカマツから主に床板(フローリング)を取ります。

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アカマツの床板と腰板。
適度な堅さと適度な温かさがあり、使い込むうちにツヤが出てとても良い風合いに変化していきます。

 

 

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地元伊那にある「伊那木材センター」では先日の市売りでヒノキの丸太が出ていました。
写真のように何十本もまとめて一山単位で競りに出されることもよくあります。
基本的には「1立方メートル当たり幾ら」という単位で入札をするのですが、写真の丸太の山は「20立方メートル」近くあるので入札金額も慎重に決める必要があります。
丸太の曲がり具合、節の有る無し、年輪の細かさなど様々な要素を考慮して入札金額を決めていきます。
ちなみに写真のヒノキ丸太からは4寸角の柱材が取れそうでしたが、今は在庫があるため今回の入札は見送りました。

 

 

 

DSC08008飯田市の隣り、喬木(たかぎ)村にある「飯伊森林組合」です。
長野県でも南の地域(南信地域)はスギの産地でもあるため、今回の市売りでもスギが沢山出されていました。
有賀製材所で建てる板倉造りの家はスギの厚板を大量に使うので、丸太もある程度まとめて仕入れることが多くなります。

 

 
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それ以外にも、木曽や北信(長野市)など県内各地まで足を運んで丸太を仕入れてきます。

 

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競り落とした丸太は会社のトラックで運んだり、場合によっては運搬業者に依頼して運んでもらったりします。
こうして県内各地から集めた純粋な「長野県産の丸太」を、製材・乾燥・加工して有賀製材所では家を建てています。