Y様邸完成

 

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今年の春から本格的に工事が始まった、南木曽町のY様邸が完成しました。
南木曽町は先日の台風と大雨で大きな土砂災害が出た所です。幸い現場付近は大きな被害はありませんでしたが、一時間に90mmという想像を絶する雨量だったようです。地元の言い伝えでは「白い雨」が降ると「蛇抜け(じゃぬけ)」(土砂崩れのこと)が起きると言われているそうで、その日の雨の降り方も、まさに辺り一面「白い雨」が降ったようだったとYさんが話してくれました。

さて、この現場は大工さんたちは現地に泊まり込んでの作業になりました。それ以外にも伊那・塩尻から通って頂いた業者さん、地元南木曽町の業者さんと、本当に多くの皆さまの協力のお陰でこの度無事完成の運びとなりました。

 

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DSC02254玄関の土間には鉄平石を埋め込みました。

 

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DSC02185お施主様が自分で取り寄せた海外のステンドグラスをはめ込んだ建具。
(下の写真はケルト模様のステンドガラス)

 

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DSC02273床板は赤松板、壁板は杉の落とし込み板(1寸厚)をそのまま見せています。

 

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DSC02224階段板は、木目の美しい栗の板を使用。

 

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DSC022022階はワンフロアーの大空間。天井は低いけれど山小屋風の空間で、お施主様には大好評。

 

 

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今年のGWにはワラビ取りとタケノコ取りに誘ってくださったY様ご夫妻。
辺り一面に生えるワラビに、子どもたちだけでなく大人も大興奮。貴重な経験をさせて頂きました。「来年も是非いらしてくださいね」とのお言葉に甘えて、今から子どもたちと楽しみにしています。

Y様ご夫妻本当にありがとうございました。

 

 

 

梅雨空の建前

6月に入り、ずっと雨雲の広がる毎日が続いていますね。
週間予報では傘マークと曇りマークばかりが並んでいてなかなかお天道様が顔を出してくれませんが、そんな梅雨空の中、二軒の建前が行われました。

一軒は岐阜県中津川市のS様邸です。
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6月の初めから始まった建前ですが、3人の大工で約一週間掛けて屋根まで出来上がりました。

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梅雨空の中ではありましたが、大工さんの段取りのお陰で、ほとんど雨に濡らさずに屋根が上がりました。

この現場も遠方地のため、現場近くに一軒家を借り、平日は現地で寝泊まりしながらの作業になります。
食事は地元のお弁当屋さんにお願いして、昼食と夕食を配達してもらっているので大工さんたちも仕事に集中できますが、昔は遠方の現場の場合「飯場(ハンバ)」といって、簡単に囲った仮小屋を現場に作って、そこで自炊をしながら寝泊まりしたものだと棟梁が話してくれました。

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こちらも梅雨空とにらめっこしながらの建前となりましたが、それでも結局ほとんど雨に降られることなく屋根まで出来上がりました。

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いつ降られてもいいように、材料や道具を常に養生しながら作業を進めるのですが、天気の様子を気にしながらも、黙々と作業を進める大工さんたちの姿は覇気の迫るものがあります。

落とし込み(板倉)工法の建前は、土台を据え始めてから屋根が出来上がるまで、一週間近くかかります。ですのでその間に一度や二度は雨に降られることは、どの時期でもよくあることなのですが、それでもこの梅雨時の建前は一日に何度も何度も天気予報をチェックしては、天候の変化に一喜一憂する、気を揉む毎日でした。
(ただ、無垢の木は雨に濡れても乾けば元通りになるので、そのこと自体はそれほど心配しなくても良いのですけれどね)

                                                                                                          梅雨空の中の建前、大工さん、各業者さん、現場の管理・材料の手配・運搬をしてくれた従業員の皆さん、そして作業の行方を温かく見守ってくださったお施主様、本当にありがとうございました。

箸材の製材

 

先日、辰野中学校の先生の依頼で「箸」の材料を製材しました。

生徒たちが自分で削って仕上げるとのこと。

切ったり削ったり加工するのに柔らかい針葉樹の材もありますが、

色々考えた結果、水に強く強度もある広葉樹の栗材にしました。

 

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上の写真の材料は、階段の蹴込み(けこみ)板用にストックしてある栗の板。

蹴込み板とは、階段の踏み板と踏み板の間に縦(垂直)方向に貼られている

板のことで、階段を登るときにつま先で蹴るような動作からついた名前です。

 

 

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今回はこの材を先ずは自動カンナで9mm厚まで落としました。

(20mm近くある厚みを半分まで落とすのでチョットもったいないのですが…)

 

 

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9mm厚に削られた板を製材機(台車)に並べ、先ず耳(皮の付いた部分)を落とします。

 

 

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後は台車で9mmずつ巾を落としていきます。

 

 

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最終的に9mm角の棒が1mの長さで150本以上取れました。(約300膳分です)

中には曲がったり割れたりしているものも結構あるので注文数より多めに製材しました。

 

 

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栗材は鉄分や水分に反応して変色したりアクが出たりすることがあるので

仕上げは蜜蝋ワックス等で念入りに拭き込むのが良いと思います。

辰野中学校の生徒さんたちが、この材をどんな風に仕上げるのか楽しみです。

 

 

 

 

 

新年あけましておめでとうございます。

 

あけましておめでとうございます。

昨年も本当に沢山の皆様方との繋がりや新たな出会いの中で仕事をさせていただきましたことに改めて感謝申し上げます。

今年も、ゆっくりですが一つ一つ丁寧な家づくりを目指して従業員一同頑張って参ります。

本年もどうぞよろしくお願いします。

有賀製材所 従業員一同

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